「JSONでデータを渡す」「JSONファイルを確認する」と言われても、記号が並んでいると、どこから読めばよいか迷いますよね。
JSONは、項目名とその内容に注目すると読みやすくなります。この記事では、架空のプロフィールを例に、基本の読み方と書き方を説明します。プログラミングの知識がなくても、例を見ながら確認できます。
💡 このページでわかること
- JSONの意味と、使われる場面
- 項目名と値、波かっこ・角かっこの読み方
- 基本の書き方と、間違えやすい記号の確認方法
JSONとは?データを文字で表すための形式
JSON(ジェイソン)とは、データを決まった書き方で文字として表し、保存したり、システム間で受け渡したりするための形式です。
たとえば「名前は田中さん、年齢は25歳」というプロフィールを、コンピューターが読み取れる形で書きます。人が書類の「名前」「年齢」の欄を読むように、プログラムも項目名と内容を対応づけて扱えます。
正式名称は「JavaScript Object Notation」です。名前にJavaScriptが含まれますが、JavaScript専用ではありません。さまざまなプログラミング言語で利用できます。
JSON自体は、計算や操作を実行するプログラムではなく、データの表し方です。まずはこの役割を押さえましょう。
JSONの読み方|まずは「項目名:値」を見る
JSONを読むときは、コロン : の左側が項目名、右側がその内容だと考えます。次は1人分のプロフィールです。
{
"name": "田中",
"age": 25
}
"name": "田中" は「名前は田中」、"age": 25 は「年齢は25」と読めます。name は名前、age は年齢を表すために、この例で付けた項目名です。
この項目名をキー、その内容を値(あたい)と呼びます。JSONが項目名を自動で決めるわけではなく、作成する人や、やり取りするシステムのルールで決めます。

記号は「区切り」と「まとまり」を示す
" "(ダブルクォーテーション):項目名や文字を囲みます。:(コロン):項目名と値をつなぎます。,(カンマ):次の項目との間に入れます。最後の項目には付けません。{ }(波かっこ):項目名と値の組を、ひとまとまりにします。
上の例では、名前と年齢の2項目を波かっこでまとめています。最初からすべての記号を覚えようとせず、まず「何という項目に、何が入っているか」を探してみてください。
JSONの書き方|値の種類と基本ルール
基本は、キーを半角の " で囲み、コロンの後に値を書くことです。値の囲み方は、文字なのか数値なのかによって変わります。
文字と数値は区別して書く
名前のような文字は "田中"、数値は 25 と書きます。"25" のように囲むと、数値ではなく文字として扱われます。
たとえば、年齢を計算に使うなら数値が適しています。一方、会員番号の "0012" は文字で持たせると、先頭の0も表せます。数値として 0012 と書くのはJSONの文法に合いません。
どちらでもよいと自己判断せず、仕事では受け渡し先が指定する種類に合わせましょう。
値には6種類ある
JSONの値には、次の6種類が使えます。まずは例と見比べて、形の違いをつかめれば十分です。
| 値の種類 | 書き方の例 | 表すもの |
|---|---|---|
| 文字列(文字の並び) | "田中" | 名前などの文字 |
| 数値 | 25、12.5 | 数や量 |
| 真偽値(当てはまるかどうか) | true、false | はい・いいえに相当する状態 |
| null(ヌル) | null | 値がないことを明示するための値 |
| オブジェクト | {"name": "田中"} | 項目名と値の組をまとめたもの |
| 配列 | ["読書", "散歩"] | 値を順番に並べたリスト |
true、false、null は小文字で書き、" では囲みません。たとえば "true" は、真偽値ではなく文字列です。
null と、文字が空の ""、数値の 0 は別の値です。項目自体を書かない場合とも区別されます。null を「未登録」「未回答」などのどの意味で使うかは、システム側のルールを確認します。
波かっこと角かっこの違い|まとまりとリスト
{ } は項目名付きのまとまり、[ ] は値を並べたリストです。JSONでは、それぞれ「オブジェクト」「配列」と呼びます。
プロフィールなら、名前や年齢を { } でまとめます。趣味を複数並べるなら、次のように [ ] を使えます。
["読書", "散歩"]
この配列には「読書」「散歩」の2つの値が入っています。値と値の間にカンマを置き、最後には付けません。配列では並び順にも意味があります。

入れ子は外側から順番に読む
まとまりやリストの中に、別のまとまりやリストを入れることもできます。これを入れ子(ネスト)と呼びます。
{
"name": "田中",
"hobbies": ["読書", "散歩"],
"address": {
"city": "東京"
}
}
この例は、まず外側の項目名を見ます。name は名前、hobbies は趣味、address は住所です。
次に値の先頭を確認します。hobbies の値は [ で始まるのでリストです。address の値は { で始まるので、さらに項目名と値が入っています。その中の city は、この例では都市を表しています。
つまり「田中さんの趣味は読書と散歩で、住所の都市は東京」と読み取れます。字下げは内側のまとまりを見やすくするためのものです。長いJSONも、外側の項目から1つずつたどると読みやすくなります。
JSONはどんな場面で使う?
JSONは、たとえばWebサービスとのデータの受け渡しに使われます。
天気アプリを例にすると、別のサービスから「場所」「天気」「気温」のデータを受け取り、アプリが画面に表示する流れが考えられます。そのデータの書き方としてJSONを使えます。
このように、別のシステムの機能やデータを利用するための窓口がAPIです。APIは利用する窓口、JSONはそこで受け渡すデータの形式の1つ、と役割を分けると整理できます。すべてのAPIがJSONを使うわけではありません。
ほかにも、アプリの設定をファイルに保存するときや、システム間で情報を移すときに使われます。JSONを見つけたら「何の項目が入っているか」を読むところから始めましょう。
よくある書き間違いと直し方
JSONは、記号が1つ違うだけでも読み取れなくなることがあります。引用符・カンマ・かっこの順に確認すると、見落としを探しやすくなります。
| 間違いの例 | 正しい例 | 確認すること |
|---|---|---|
{'name': '田中'} | {"name": "田中"} | シングルクォーテーションではなく半角の " を使う |
{name: "田中"} | {"name": "田中"} | 項目名も " で囲む |
{"age": 25,} | {"age": 25} | 最後のカンマを削除する |
{"a": 1 "b": 2} | {"a": 1, "b": 2} | 項目の間にカンマを入れる |
{"active": True} | {"active": true} | 真偽値は小文字で書く |
かっこも、開いた種類に合わせて閉じます。{ には }、[ には ] が必要です。構造に使う記号は半角にし、“ ” のような曲がった引用符にも注意してください。文字列の内容には日本語を使えます。
また、標準のJSONには // 説明 や /* 説明 */ のようなコメントは書けません。コメントを許す似た形式もありますが、そのまま標準のJSONとして渡せるとは限りません。
文字列の中に引用符を入れるときは、\" と書きます。バックスラッシュ \ を文字として入れる場合は \\、改行を表す場合は \n を使います。このように、特別な記号を文字列の一部として表す書き方を「エスケープ」と呼びます。
{
"message": "田中さんは\"こんにちは\"と言いました。"
}
この値が表す文字は「田中さんは”こんにちは”と言いました。」です。
JSONを書いて、読みやすく整えてみよう
短いJSONを書き換えてみると、ルールを確かめられます。ここでは、架空のプロフィールだけで練習します。
- JSON整形ツールを開きます。
- 次の1行をコピーし、入力欄へ貼り付けます。
- 「整形する」を押し、改行と字下げが付いた結果を確認します。
- 名前を
"佐藤"、年齢を30に変え、もう一度整形します。
{"name":"田中","age":25,"hobbies":["読書","散歩"]}
結果に名前・年齢・趣味の項目が表示されれば、まずは成功です。" は文字を囲むために残し、年齢の数値には付けないことを確かめましょう。
整形とは、改行や字下げを付けて読みやすくすることです。この例では、整形する前後でデータの内容は同じです。文字列の外にある改行や半角スペースは、読みやすさのために調整できます。
エラーになった場合は、表示された位置の付近と、その直前のカンマ・引用符・かっこを確認します。整形できても、年齢や項目名が仕事のルールに合っていることまで保証されるわけではありません。
練習ではこの記事のサンプルを使い、実際の顧客情報やパスワードは貼り付けないようにしましょう。
JSONについてよくある疑問
ファイルは何で開く?
JSONは文字で書かれたデータなので、メモ帳などのテキストエディターで開けます。ファイル名の末尾には、通常 .json を付けます。
練習用に保存するなら、たとえば sample.json という名前にします。保存後に sample.json.txt になっていないか確認してください。実際の設定ファイルを編集する場合は、元の内容を残してから変更します。
日本語や日付も書ける?
日本語は "田中" のように文字列として書けます。項目名にも日本語を使えますが、既存のデータでは指定された項目名をそのまま使います。
JSONには日付専用の種類がないため、たとえば "2026-09-13" のような文字列で表します。どの形式にするかは、受け渡し先のルールに合わせます。
必ず波かっこから始まる?
必ずではありません。["読書", "散歩"] のように配列から始まるJSONもあります。標準のJSONでは、文字列や数値など1つの値だけでも有効です。
ただし、受け取るAPIやツールが、オブジェクトや配列など特定の形を求めることはあります。「JSONとして書ける形」と「受け渡し先が求める形」は分けて確認しましょう。
まとめ・関連記事
JSONは、データを決まった書き方で表す形式です。読むときは「項目名と値」、書くときは「値の種類と記号」に注目しましょう。
"name": "田中"は「名前は田中」と読む。{ }は項目名付きのまとまり、[ ]は値のリスト。- 文字は
"で囲み、数値・true・false・nullは囲まない。 - カンマは項目や値の間に入れ、最後には付けない。
まずはサンプルの名前や年齢を1か所ずつ変え、どの値が変わったか読めるようになれば十分です。
関連記事
- APIとは?意味を初心者向けにわかりやすく解説:JSONを受け渡す場面で出てくる「API」の役割を知りたい方へ。
- JSON整形ツール:短いサンプルを整形し、書き方を確かめたい方へ。
参考資料
JSONの定義・文法は RFC 8259、構造と記号は JSON.org、基本的な扱い方は MDN「Working with JSON」を参照しています。